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2004.11.02

教職キャリアアップセミナー参加記

「教職キャリアアップセミナー」に参加した。
一言で言うと「じつにアカデミックな2日間やな~」だった。
国語科に関係した研修会に出ることの多い私にとって、「学び」「理解」などという言葉が一杯つまった講座を聞くことはそんなにない。ましてや「デューイ」「キルパトリック」などという言葉を聞くのは採用試験以来じゃないかな!

私の参加したセミナーのキーワードは「知識」「学び」だった。今、流行っているらしい活動中心の授業に対するアンチテーゼだと感じた。以下、講座の印象記。

【講座4 知識が生み出す関心・意欲~「知識いじめ」を超えて】(伏見陽児氏)これは面白かった。
氏は言う。「法則的知識を持っていると、未知の事象の予測が可能になるので、学習活動は魅力的で活発になる」
つまりこういうことだ。
「次のうち(金、銀、銅、アルミニウム、鉄)電気を通すのに○をしなさい」という問題がある。
この問題の解は「金属は電気を通すから」全部に○だ。
金、銀が電気を通すかどうかは知らなくても、金、銀は金属だから電気を通すと考えられる。
だから法則を知っていると個々の情報を知らなくても類推可能となる、ということだ。
さらに、法則的な知識を持っていると「じゃこれは電気を通すのだろうか」という興味関心を示す。
試した結果、銀歯が電気を通した。「あ、やっぱり通した。」という声があがる。
私たちは、法則的な知識を軽視して個別的な知識の学習ばかりしてきたのではないか、と言う。

確かに今まではたとえばヘチマの雄花雌花などを学習した子に、では他に雄花雌花をつける花はあるのだろうかという疑問を抱いてほしいという願いはあった。が(個別知識からの発展)そう言う子が表れたのはごく一部だ。→(2004.04.18付け記事参照)→ヘチマだけの世界で終わってしまうことのほうがはるかに多い。
この考え方は指導計画の中に入れてみたいと思った。

【講座9 学びの情熱を呼び覚ますプロジェクト・ベース学習の世界】(上杉賢士、市川洋子氏)
別の講座の参加予定だったけどレジュメを見て午前中だけ参加した。
ミネソタニューカントリースクールでの実践を基にしたプロジェクトベース学習の紹介だ。

年間10プロジェクトをするそうだ。
はじめに
「興味を持っているのは何?」「これから約100時間くらいかけてプロジェクトをするのだけど、興味が続きそうなのは何?」などと相談する。
次に「最終的にどうなったらいい?」と、プロジェクトのゴールの見通しを立てさせる。
さらに「履修規準(表)とあなたのやりたいことはどう関わっている?」と事前コンファレンスを行うのだそうだ。これは、こういうことを学んでいかなければならないということを意識させるためでもあるそうだ。
配布された資料には「このプロジェクトは、あなたの生活や人生にどのように役立つと思いますか」「このプロジェクトは、あなたの周りの人や社会にとってどのように役立ちますか」というカンファレンス時の投げかけが載っている。
小学生には難しい面もあるかもしれないが、そういうものを意識させておく必要はあるだろう。
「総合的な学習の時間」の個人の課題追求の決めさせ方にぜひ使いたいものだ。
特に、課題が解決した最終場面ののイメージを持たせるというのが心に残った。

【講座8 学び方を考え直してみませんか?】(山下修一氏)ここで言う「学び方」は「子どもの学び方」ではなく「大人の学び方」であった。「大人の勉強法」であった。
知識の賞味期限が短くなっている現在、常に学び続ける必要があるし、学ぶ姿勢を見せることが子供に伝わるものであるからこういう講座なのかもしれないが…。
「子供の学び」に関する知見を期待していた私としては、ちょっと「あれっ?」と思った。でも氏ご自身の時間管理などを知ることができた。(私には忙しい仕事をこなしている人はどんなスケジュールで1日を送っているのだろうかということに興味がある。ま、和田秀樹氏の日々のスケジュールを知りたくなるのと同じで…。)
若い人が聞けば大いに刺激になったかもしれない。が、事前にどんな年齢の者が講座に参加すると分かっていたとすれば、講座内容はミスマッチの感がする。しかし授業のネタになりそうなものと職員室での話題(入社試験の問題)、それぞれ1本ずついただいて帰った。

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