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2008.08.11

『漢字は日本語である』

『漢字は日本語である』小駒勝美(新潮新書)
「漢字そのものも面白いが、漢字にまつわる世の中の動きも、実に面白いのである」p197と最後の文にあるように「漢字って面白い・奥が深い」と思わせてくれた本。
さらに筆者の漢字への愛おしさも伝わってくる本

へえ~①
「たしかに戦前の新聞の見出しや、商店の看板を見ると、横書きの文字は右から左へと書かれている。それで戦前は右横書きだったのが、戦後になって左横書きに変わった、と考える人が多い」(略)
本書を読むまで、戦後アメリカの占領下にあって、その影響で左横書きに変わったとどこか思っていましたよ。ところが、「では、あの新聞の見出しや商店の看板は何なのか。実はあれは、縦書きなのである。どんなに横長でも、縦書きなのだ」p53

へえ~②
「『功』という字なら、『コウ』と読むから、『工』が音符であることがわかる。すると、残った『力』が意符だ。すでに述べた通り、形声文字では、原則として意符のほうが部首になっているので、部首を探すときはこれを見分ければよい」p110

へえ~③「合体のさせ方が違うだけで、『裏』と『裡』はもともと、まったく同じ字なのである」p111
「漢字は元来、どの部分を左に書こうが右に書こうが、上に書こうが下に書こうが、かまわなかった。それがたまたま、多くの人が何となくバランスがよいと感じる位置関係に落ち着いただけなので、それとは違う位置関係に置いてもそれなりに収まる字であれば、動用字として残る可能性がどの字にもあったのである」p112
その例として「峰」と「峯」や「島」と「嶋」や「嶌」、さらに「隣」と「鄰」などがあげられてます。

へえ~④
「当用漢字表には、日本国憲法に出てくる字はすべて入れたので、これを引き継いだ常用漢字表にも、批准の『准』が入っているのである。付属品の『付』と附属高校の『附』。違いがよくわからないこの二字がともに当用漢字表に選ばれたのも、『附』が憲法に出てくる字だからだ」p152
こういうのを「憲法漢字」とも言うそうです。p154

へえ~⑤
憲法漢字とは逆に、使用頻度が大変高く、誰もが読み書きできるポピュラーな漢字なのに常用漢字ではないというケースに「誰」・「俺」を例に挙げていますが(P157)、これについては新しい動きがありました。

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